2024/01/11 14:05
裂き織りの歴史
江戸時代の北前船が運んでくる着物が古くなり、
「もったいない」という思いから始まったとされる裂き織り。
東北、新潟などの綿の栽培が難しい寒冷地で盛んにつくられています。
穴があいたり、すり減った布を使い切ることが出来る。
冬場の収入にもなったんだとか。
布の命を使い切るという気持ち。
一点ものの味わいと美しさに惹かれます。
江戸時代にはぜいたく禁止令が発令されていて、新しい糸が使えなくなった。
今はリサイクルと言いますが、SDGSの精神が生きています。
多機能型事業所みずのわでつくっている〈SAKIORI〉も、
古布や古い着物をきちんと洗って、
清潔感に問題がないようにしています。
経糸(たていと)は木綿やウールの糸。
横糸には裂いた布を使っています。
機械では表現できない暖かみのある独特の雰囲気。
物を愛おしむ気持ちも一緒に織り込んで。
そして
「社会人として何らかの仕事をしたい」
「自分の持っているチカラを発揮したい」
そんな視覚に障碍をもった利用者さんたちの気持ちや願いもこめられています。